映画・テレビ

2010年12月28日 (火)

『ジャンヌ・ダルク』

リュック・ベッソン監督、ミラ・ジョヴォヴィッチ主演の映画『ジャンヌ・ダルク』を観た。フランスの英雄ジャンヌ・ダルクの悲劇的な生涯を描いた歴史大作映画で、見応え充分なおもしろさだった。

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15世紀フランスの救世主となり、最後は宗教裁判で火刑に処せられたジャンヌ・ダルク19年の生涯を、スケール感いっぱいに描き上げたリュック・ベッソン監督の手腕は見事だ。特に、当時の戦闘シーンをリアルに描いた映像は素晴らしい。

しかし、この映画は何といってもジャンヌ・ダルクを演じたミラ・ジョヴォヴィッチに尽きる。ジャンヌ・ダルクという神がかり的な少女を、演技なのかどうかわからないくらいに成り切って演じている。その圧倒的な「目力」、存在感、雰囲気はまさに圧巻だ。

リュック・ベッソン監督は、当時結婚していたミラ・ジョヴォヴィッチのためにこの映画を撮影したんじゃないかと思いたくなるほどのハマリ役なのだ。

そんなミラ・ジョヴォヴィッチを見るだけでも『ジャンヌ・ダルク』を見る価値があると僕は思う。

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2010年12月26日 (日)

『ブラックホーク・ダウン』

ブルーレイで是非とも観てみたいと思っていた映画『ブラックホーク・ダウン』を観た。

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『ブラックホーク・ダウン』はリドリー・スコット監督の戦争映画で、1993年にアフリカのソマリアで起きた実話を映画化したものだ。

民族紛争が続くソマリアの平和維持のために派兵したアメリカ。内戦終結のため、和平反対勢力の中心人物を捕らえようと、100名ほどの特殊部隊で敵勢力の中心地を強襲した。作戦は、30分ほどで終了する予定であったが、敵勢力の猛反撃にあい予想外の展開に。

『ブラックホーク・ダウン』のすごいところは、何といっても市街地での戦闘シーンの徹底した描写だ。2時間を越える映画の後半は息をつく暇もない戦闘シーンが繰り広げられる。一部にCGを使った戦闘シーンのリアリティは圧巻だ。

ブルーレイで観ると、そんなシーンがさらに鮮明でクリアになり、迫力が増しているように思う。

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2010年12月25日 (土)

『アマデウス』

12月25日、今日はクリスマス。「午前十時の映画祭」で、ちょうど今日からクリスマスにふさわしい映画が始まったので観に行ってきました。その映画は『アマデウス』。僕がもう一度映画館の大スクリーンで観てみたいとずっと思い続けていた映画だ。

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『アマデウス』は、ウォルフガング・アマデウス・モーツァルトの人生を描いた映画で、3時間に及ぶ娯楽超大作だ。モーツァルトが生きていた18世紀のウィーンの街並みや人々の暮らしや文化まで忠実に再現した映像と、ネビル・マリナー指揮、セント・マーティン・イン・ザ・フィールズの演奏するモーツァルトの素晴らしい音楽が見事に融合した傑作なのだ。

そして、何よりもこの映画のおもしろいところは、ピーター・シェーファーの原作で、モーツァルトという天才作曲家の人生を、同時代の作曲家サリエリの独白で語りあげているところだ。モーツァルトの天才を知り、あこがれていたサリエリは、やがてモーツァルトの才能に嫉妬し、憎しみを感じるようになる。そして、ついには「モーツァルトは自分が殺した」と独白を始める。

わずか36歳で夭折したモーツァルトの死因が何であったのか今も謎に包まれたままだけど、サリエリという同時代の作曲家の屈折した思いでモーツァルトの人生を描くというアイデアが出色だ。

この映画は1985年のアカデミー作品賞、監督賞、主演男優賞などを総なめにするほどの話題作となり、当時大学生だった僕も観に行って少なからずショックを受けた覚えがある。

それ以来、何度かレンタル・ビデオで見たことがあるが、映画館で見るのは25年ぶりだ。当時のウィーンを再現した美しい街並みやオペラのシーン、モーツァルトの音楽など、やはりこの映画は映画館で楽しむべき作品だ。

ところで、映画『アマデウス』でオペラが上演されているシーンは、実はウィーンのオペラ劇場ではなくて、プラハのエステート劇場で撮影されている。このエステート劇場は、映画の中でも描かれていたオペラ「ドン・ジョバンニ」がモーツァルトの指揮で初演された場所でもあり、歴史と伝統のあるヨーロッパ有数の劇場なのだ。僕は2007年にプラハを訪れた際、ここで「ドン・ジョバンニ」を観たが、今日、『アマデウス』を観ているときに、そのときのことが思い出された。

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2010年12月22日 (水)

『クリフハンガー』

ブルーレイ第3弾、映画『クリフハンガー』を見た。

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シルベスタ・スタローン主演の山岳アクション映画で、ロッキー山脈の美しい大自然がブルーレイで見るとこの上なくきれいに見える。

スタローン演じる主人公の山岳救助隊員ゲイブは、ロッキー山脈からのSOSで救助に向かう。しかし、それは飛行機からロッキー山脈に落下した現金が入ったトランクを回収しようとする犯罪者集団の罠だった。

ロッキー山脈の美しい雪山を舞台に、ゲイブと犯罪者集団との手に汗握る戦いは実におもしろい。

こうした大自然の美しさもブルーレイで見ると格別なのだ。

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2010年12月21日 (火)

『パットン大戦車軍団』

ブルーレイ第2弾で映画『パットン大戦車軍団』を見た。第2次世界大戦におけるアメリカ陸軍の英雄、パットン将軍の半生を描いた作品で、3時間に及ぶ見応え充分な巨編だ。

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猪突猛進、自ら最前線に立って部隊を鼓舞する勇猛果敢な指揮官パットン将軍。たぐいまれな戦略家であり、ドイツ軍とのヨーロッパ戦線で連合軍を勝利へと導いていく。その手腕はドイツ軍にも高く評価される。そして、自身の部下たちからは厳しさゆえに恐れられ、同時に有能な指揮官としては敬愛される。

自ら戦うことが好きだと言いはばかる根っからの職業軍人でありながら、古代戦史に堪能で、詩作もするというロマンティストでもある。

しかし、政治的には無能で、放言癖もあり、軍上層部とは衝突を繰り返し、最後は自らの放言が命取りとなり、連合軍の勝利を目の前にして前線から放逐されてしまう。

映画では、そんな多面的な人間性を有する人間パットンを丹念に描きあげる。これは、若きフランシス・コッポラが書いた脚本の勝利だ。映画の邦題は『パットン大戦車軍団』となっていて、戦争スペクタクル映画のように思われるが、原題は単に『PATTON』。パットンというひとりの稀有な人物を描いた映画なのだから、原題の方がいいと僕は思う。

そして、コッポラの脚本といえば、映画の冒頭、パットン将軍が登場する場面。巨大な星条旗をバックに、パットン将軍が兵士たちに向かって演説をするシーンは、映画のオープニング・シーンとしては、まさに映画史に残る傑作だ。

そしてそして、映画『パットン大戦車軍団』といえば、何といってもパットン将軍を演じたジョージ・C・スコットの大熱演に尽きる。冒頭の演説シーンからパットン将軍になりきり、全編にわたり、演技なのか素なのかわからいくらいの大熱演を繰り広げる。狂気さえも感じさせるジョージ・C・スコットの一世一代の大熱演なのだ。

その演技は史上最高の演技のひとつと絶賛され、ジョージ・C・スコットはアカデミー主演男優賞を受賞するが、彼はこれを拒否する。まさにパットン将軍ばりの反骨精神なのだ。

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2010年12月20日 (月)

『フルメタルジャケット』

映画『フルメタルジャケット』のブルーレイ・ディスクをレンタルして、ブルーレイを初めて体験してみた。

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『フルメタルジャケット』はスタンレー・キューブリック監督の戦争映画の傑作で、僕の大好きな一本だ。映画の前半では、アメリカの青年たちが海兵隊に入隊し、鬼軍曹によって戦争マシンに鍛え上げられていく姿が描かれる。そして、後半では、ベトナム戦争の最前線での戦闘シーンが描かれる。

カメラマン出身のキューブリック監督ならではの映像の美しさ、徹底したリアリズムを追求した映像はまさに圧巻だけど、ブルーレイで見ると、映像の美しさに驚いてしまう。画面の隅々まではっきり、くっきりと見える。

こういう美しい画面を見ると、ブルーレイの魅力にはまってしまうのだ。

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2010年12月18日 (土)

映画『ノルウェイの森』

映画『ノルウェイの森』を観に行ってきました。

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村上春樹の世界的大ベストセラー小説がどのように映画化されているか楽しみにして観たのだけど、小説『ノルウェイの森』と対比して観てしまうと、ちょっと満足できない映画だった。

深くて繊細な独特の世界観を持った小説を映画化することはやはり難しい。トラン・アン・ユン監督は、基本的には原作を忠実に映画化しているものの、ストーリーを単になぞっていくだけではなくて、監督独自のセンス、感性で物語の再構築に挑んでいる。

トラン・アン・ユン監督独特の詩的で美しい映像や素晴らしいシーンがいくつも見られ、原作とは別のひとつの映画作品として観れば、それなりに評価できる作品だと思う。

しかし、原作を何度も読んでいる僕にとっては、どうしても原作と映画を切り離して観ることが難しく、僕は映画を観て、「描ききれていない」という感を持たざるを得なかった。原作の美しい小説世界を、登場人物のキャラクターを、そして小説のテーマを描ききれていないように思う。

上下2巻の長編小説を2時間ほどの映画作品で描ききることはできないだろう。すべてを描ききることはできないにしても、小説世界の根幹をなす部分はもっともっと掘り下げて描いてもらいたかった。

映画『ノルウェイの森』を観て、素晴らしいと感じたこと。

ひとつ目は、直子を演じる菊地凛子の演技。非常に難しい役どころだけど、見事に演じきっていた。特に彼女の「目」の演技は最高に素晴らしい。

ふたつ目は、主人公ワタナベを演じる松山ケンイチの演技。抑えた演技が素晴らしい。

みっつ目は、やはり何といってもビートルズの「ノルウェイの森」。ジョン・レノンの音楽、歌声、ジョージ・ハリスンが演奏するシタールの音色。映画『ノルウェイの森』に余韻と深みを持たせることに成功しているように思う。

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2010年12月 5日 (日)

「アンタッチャブル」

我が家にようやく大型液晶テレビが来たので、今日は初めてDVDで映画を見てみた。

映画は僕が持っているDVDの中からお気に入りの『アンタッチャブル』。

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1930年代のアメリカのシカゴを舞台に、暗黒街のドンであるアル・カポネと、カポネを取り締まるために財務省からシカゴに派遣されてきた財務調査官との闘いを描いたアクション映画の傑作だ。

映画のストーリー自体がおもしろい上に、主人公の財務官エリオット・ネスを演じるケビン・コスナーが颯爽として実にカッコいい。ネスとチームを組むショーン・コネリー、アンディ・ガルシアもいい演技をしている。そして、アル・カポネを演じるロバート・デ・ニーロはものすごい存在感だ。

監督はブライアン・デ・パルマ、音楽はエンニョ・モリコーネ、衣装はジョルジョ・アルマーニとまさに最高の布陣だ。僕が好きな映画のベスト5に入る傑作映画なのだ。

で、大画面で見るとやはり迫力がスゴイ。そして、映像がとてもきれいで、隅々まではっきりと見える。これで家庭で映画を見る楽しみが倍増だ。

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2010年11月13日 (土)

『大脱走』

登山に行こうと思い、朝5時に起き、空を見上げると星がまったく見えない。やはり黄砂が空を覆っているようだ。これでは山に登っても眺望が望めないため、登山は止めてもうひと寝入り。

登山の代わりに「午前十時の映画祭」へ行って来た。今週の映画は『大脱走』だ。

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『大脱走』は僕の大好きな映画で、子どもの頃からテレビでビデオでDVDで、何度も何度も見てきたものだ。しかし、映画館のスクリーンで観るのは今日が初めて。何度も見慣れた映画でも、やはり映画館の大きなスクリーンで見るのは格別だ。

その『大脱走』、さすがに人気があるとみえ、僕が今まで見た「午前十時の映画祭」の中で、今日がいちばん観客が多かった。

第二次世界大戦末期、ドイツの捕虜収容所に収容されたイギリスやアメリカの連合国軍兵士たちが、収容所の地下にトンネルを掘り、一度に250名もの脱走を企てる。史実に基づいた戦争娯楽映画で、上演時間2時間50分にも及ぶ超大作だ。

映画の冒頭に流れるエルマー・バーンスタイン作曲の「大脱走マーチ」、スティーブ・マックィーン、ジェームズ・ガーナー、チャールズ・ブロンソン、リチャード・アッテンボローなどなど、そうそうたる豪華キャスト、手に汗握るストーリー展開のおもしろさ。『大脱走』は、映画が最高の娯楽だった時代に作られたまさに旧き良き時代の傑作映画なのだ。

『大脱走』の映画としてのおもしろさは、音楽やキャスト、ストーリーもさることながら、登場人物のキャラクター設定のおもしろさと、そのキャラクターを丹念に描き上げているところだと僕は思う。そして、捕虜収容所が舞台ということで、ドイツ人、イギリス人、スコットランド人、アメリカ人など、様々な国民が入り混じり、その国民性をうまく描き分けているところもおもしろい。

しかし、何といっても『大脱走』といえばスティーブ・マックィーンだ。若きマックィーンはアメリカ空軍兵士を見事に演じていて(このキャラクターはまさにアメリカ人だ)、ドイツ軍のバイクに乗って逃走するマックィーンは最高にカッコいい。マックィーンの最高作品だと僕は思う。

そして、『大脱走』のいいところは、マックィーン演じるヒルツは結局脱走に失敗し、捕虜収容所に連れ戻されるのだけど、その姿には悲劇性はまったく感じられず、次の脱走への希望に満ちている。「希望」に満ちたエンディングは素晴らしいし、「希望」を全身で表現しているマックィーンのキャラクターも最高だ。

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2010年5月 6日 (木)

『2001年宇宙の旅』

スタンリー・キューブリック監督の『2001年宇宙の旅』を観た。先日、村上春樹の『1Q84 BOOK3』を読んだときに、『2001年宇宙の旅』が出てきたので、久しぶりに観てみたくなったのだ。この映画を観るのはいったい何度目なのか覚えていないが、何度観てもよくわからない難解な作品だ。

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『2001年宇宙の旅』は、作家のアーサー・C・クラークの同名小説を、スタンリー・キューブリックが映画化した、人類と異星人とのコンタクトをテーマにしたSF作品だ。哲学的領域にまで踏み込んだ難解な作品として知られ、その評価は賛否両論があるものの、映画史上に残る作品との評価も高い。

この映画の圧巻は、何といっても徹底的なリアリティを極めて宇宙空間を描いた映像で、映画が製作された1960年代後半には現在のようなCG技術なんてなかったことを考えると、その時代にここまでの映像を作り上げたことには驚くしかない。

映画は登場人物の台詞が極端に少なく、宇宙空間を描いた圧倒的な映像で、観る者のイマジネーションを喚起する手法がとられている。そのため、映画のストーリーはわかりづらい。

人類以外の高等生物の存在を示す「モノリス」とは何か、なぜ宇宙船の頭脳であるコンピュータが反乱を起こしたのか、木星探査船が通り抜けた光はいったい何だったのか、そして、映画の最後に登場する「スターチャイルド」とはいったい何なのか。映画ではそうした疑問に対する説明はいっさい描かれない。謎は謎のまま放置される。それは、映画を観た僕たちが想像するしかない。

ところで、村上春樹の小説『1Q84』の「BOOK3」に『2001年宇宙の旅』が出てくることは最初に書いたが、『1Q84』に出てくる「空気さなぎ」は、『2001年宇宙の旅』の「スターチャイルド」を連想させる。僕は『1Q84』を最初に読んだときにそう思ったので、「BOOK3」で『2001年宇宙の旅』が出てきてちょっと驚いた。

僕は、「BOOK1」、「BOOK2」では、コッポラ監督の『地獄の黙示録』との関連を思ったが、「BOOK3」では、『2001年宇宙の旅』との関連を思った。もしかしたら、村上春樹の『1Q84』は、これらふたつの非常にイマジネイティブな映画と根底でつながっているのかもしれないと僕は思う。

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