日記・コラム・つぶやき

2009年12月16日 (水)

Festina lente

誰かに座右の銘を聞かれたら、「Festina lente(フェスティナ・レンテ)と答えようと思う。

Festina lente(フェスティナ・レンテ)は、ラテン語の格言で、「ゆっくりと急げ」という意味だ。ローマ帝国初代皇帝アウグストゥスが座右の銘としていたのは有名で、その後、エラスムスが『格言集』に載せたことからルネサンス時代に広く流布した言葉だ。

もともとは、「ゆっくり」と「急ぐ」というように相反するものを結びつけて「成熟」とは何かを示す格言だそうだけど、日本でいうところの禅問答のようでおもしろい。

僕は、たとえば仕事が集中してものすごく忙しくて大変なときに、単に「急げ」ではなく、「ゆっくりと急げ」と思うことによって、忙しく大変な状況の中でも、少しでも心のゆとりや余裕を持つことができるんじゃないかと思う。何事につけ、またどのような状況に置かれても、決して自分を追い込まず、気持ちの上でほんの少しのゆとりを持つことができる人間でありたいと僕は思う。

Festina lenteは、そういうことを教えてくれる言葉じゃないだろうか。

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2009年1月30日 (金)

伊予鉄三津駅

先日、久しぶりに伊予鉄三津駅の前を通ったのだけど、古い木造の駅舎が取り壊され、新しい駅舎がほぼ完成していたのでちょっと驚いた。もとの木造の駅舎は老朽化が進み、耐震性や管理費などの問題で建替えになるということは知っていたが、こんなに急ピッチで進んでいるとは知らなかった。どうやら、昨年夏の三津の花火大会が終わった直後から建替えが始まっていたらしい。

旧の伊予鉄三津駅は、はっきりとした建築年はわからないが、一説には伊予鉄道高浜線が電化・複線化された1931年(昭和6年)頃に建てられたものとも言われており、70年以上の歴史を有し、愛媛県内でも有数の近代建築物だった。

その最大の特徴は、建築当時としては非常にユニークかつモダンな洋風の建築様式を採り入れたものであったことで、特に、駅舎正面のファザード部分の美しく優雅な曲線デザインは、19世紀末に大流行したアールヌーヴォー様式によるもので、そのモダンでレトロな雰囲気が三津駅舎の象徴となっていた。

駅舎の建替えにあたっては、地元の要望などもあり「旧駅舎のイメージを残して建替える」との方向性で事業が進められたようだが、なるほど新しい駅舎を見てみると、旧駅舎のイメージがそのまま引き継がれているのがよくわかる。旧駅舎の象徴でもあったアールヌーヴォー様式の曲線もそのまま残されている。イメージを残すという意味ではうまくできているように思われる。しかし、その一方で、歴史的木造建築が壊されてしまったという事実は、仕方のない事情があったにせよ、寂しい気持ちがする。

もしもこれがイギリスだったら、これとは違う対応をしていたんじゃないかと思う。と同時に、新しいこの駅舎が、次の新しい伝統や文化を形成していくことを願っている。

<↓旧三津駅舎>

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<↓新三津駅舎>

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<↓旧駅舎のアール・ヌーヴォー様式の曲線>

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<↓新駅舎のアール・ヌーヴォー様式の曲線>

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