« 2014年夏 | トップページ | 石鎚山登山(2014.9.14) »

2014年8月31日 (日)

『百年前の山を旅する』 / 服部文祥 著

服部文祥の山行記『百年前の山を旅する』(新潮文庫)を読んだ。

P8310013

この山行記の非常にユニークなところは、著者の服部文祥さんが、普通の登山ではなく、サバイバル登山に挑んでいるところだ。
サバイバル登山とは?
僕も本書を読んで初めて知ったのだけど、いわゆる現代の登山装備を持たず、狩猟をして食料を自ら確保しながら登山をする、そんな文字通り生き残りをかけて行う登山だ。

なぜ、そのような登山をするのか?
現代の登山は、様々な近代的な装備品によって非常に便利でお手軽になった。
しかしその反面、自然と向き合い触れ合う度合い、自然の中に溶け込む度合い、自由度は低くなっている。
服部さんは、あえて近代的な登山装備を排除することで、100年前、日本登山の黎明期の人々が山で体験していたであろうディープで生々しい登山体験、自然との対峙、自由の獲得を目指しているのではないだろうか。

今までに読んだことのないような山行記で、最初から最後まで非常に興味深く読んだ。
そして、この山行記は、登山者にとっての永遠の課題、「人はなぜ山に登るのか」という問いに対するひとつの答えに到達しているように思うのだ。

|

« 2014年夏 | トップページ | 石鎚山登山(2014.9.14) »

読書2014年」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 『百年前の山を旅する』 / 服部文祥 著:

« 2014年夏 | トップページ | 石鎚山登山(2014.9.14) »