高校野球2010

2010年10月24日 (日)

今治西敗退

香川県のレクザムスタジアムで、秋季四国地区高校野球大会の準々決勝、今治西高校と高知高校の試合を観戦してきた。結果は7対0、今治西が7回コールドで負けてしまった。

四国ナンバー1の呼び声も高い高知との対戦は、厳しい試合になることは予想されたが、今治西にとってはまったくいいところなし、投打にわたる力の差を見せつけられ、屈辱的ともいえる惨敗だった。

投げては先発のエース林が高知打線にことごとく打ち込まれ、打っては高知の左腕宮本投手の前に今治西打線が凡打の山を築かされ、その上に、チャンスの場面で走塁ミスをしていてはまったく試合にならない。今日の試合の敗因は、今治西の力不足に尽きる。

今大会ナンバー1投手とも言われている高知の左腕宮本投手との対戦にあたり、今治西は打順を変えてきた。1番谷岡選手、2番見乗選手、3番有友選手と、当たっている谷岡選手と見乗選手を1、2番に据え、頭から攻撃的な布陣で勝負をかけた。

<↓今治西の先発オーダー>

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今治西は1回表、さっそくその打順が機能する。1番谷岡選手がセンター前ヒットで出塁すると、2番見乗選手の送りバントで1死2塁と先制のチャンスを作り上げる。3番有友選手は三振、4番合田選手は四球で2死1、2塁。ここで5番林選手は二遊間を抜ける浅いセンター前ヒット。浅かっただけにランナーを止めるかと思ったが、2塁走者は3塁を回って本塁突入。しかし、ここは本塁タッチアウト、先制はならなかった。

<↓1番谷岡選手>

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結果的には、この1回の先制機を活かせず、先制できなかったことが大きかったと思う。2死からのヒットだけに、浅い当たりにもかかわらず本塁突入したことは責められないと思う。惜しむらくは、3番打者として有友選手にはせめてランナーを3塁に進めるバッティングをしてもらいたかった。

1回裏、高知は1死からヒットで出ると、林投手のけん制がボークを取られ2進。今治西は逆に先制のピンチを迎える。ここで3番亀井選手に右中間を破る3塁打を打たれ1点を失う。4番松窪選手には死球で1死1、3塁。続く5番法兼選手のピッチャーへのライナーは林投手が落ち着いて処理して、3塁走者を本塁アウトで2死1、2塁。このまま切らなければならない場面だったが、続く6番大崎選手に3塁線を破る2塁打を打たれ2失点、初回からいきなり3点を奪われ、試合の主導権を高知に握られてしまう。

<↓今治西先発林投手>

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最初の1点は仕方がないと思う。しかし、2死からの2塁打での2失点が余計だった。今日の林投手、制球が悪く、最速で129kmとボールも走っていなかった。甘く入ったストレートを高知打線に狙い打ちされた。

2回表、今治西は先頭の6番末廣選手が四球で出ると、7番伊藤選手の送りバントで1死2塁のチャンス。次打者三振で2死となるが、続く9番石丸選手がしぶとくレフト前ヒット。しかし、2塁走者の走塁ミスで、3塁を回ったところでタッチアウト。試合の流れを引き戻しかけたところだっただけに、このミスは痛かった。

<↓今治西9番石丸選手>

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逆に高知は2回裏、1死から8番岡崎選手が右中間を破る3塁打でチャンスを作ると、9番宮本選手がセンター前にクリーンヒットで1点追加。ここで今治西はたまらず投手交代。矢野投手をマウンドに送り、林選手はファーストに。矢野投手は代わり端、連打をあびて1死満塁とピンチが広がる。次打者のセカンドゴロが併殺崩れとなる間にさらに1点を失い、2回を終わって5対0と大きくリードを許してしまう。

こうなると試合の流れは一気に高知ペース。エース宮本投手は、最速135kmと威力のあるストレートをコントロールよく投げ込み、今治西は凡打の山。宮本投手は回を追うごとに調子を上げ、今治西はチャンスらしい場面さえ作れない。

<↓高知高校エース宮本投手>

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5点を追う今治西は6回表、先頭の2番見乗選手がヒットで出ると、3番有友選手の送りバントで1死2塁のチャンス。試合の流れを変えるためにも、まずは何とか1点を返したいところ。しかし、4番合田選手はセンターフライ。5番林選手がこの日3本目となる内野安打で2死1、3塁とチャンスを広げるが、6番末廣選手はレフトフライに倒れ無得点に終わる。

<↓今治西2番見乗選手>

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<↓バッティングでは3安打の今治西5番林選手>

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いっぽう、今治西の2番手矢野投手、交代直後こそ2点を取られたが、その後は制球力のある投球で高知打線をかわし、3、4、5回と無失点で抑えゲームを作る。

<↓今治西2番手矢野投手>

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しかし、6回裏、2死2塁から連続四死球で満塁とされると、次打者3番亀井選手のセンター前ヒットで1点を追加され、6対0とリードを広げられる。

7回表、今治西は打席が回ってきた矢野投手に代打を送るも三者凡退で終わり、7回裏のマウンドには再び林投手。林投手はいきなり5番法兼選手に、あわやコールド負けのサヨナラホームランかというような大きなライトフェンス直撃の2塁打を打たれる。次打者は敬遠で無死1、2塁とベースを埋め、次打者はショートフライで1死。しかし、次打者に四球で1死満塁とピンチが広がる。ここで次打者はショートゴロで本塁封殺で2死満塁。まさに息をのむ場面の連続だ。続く1番堀尾選手の初球、センターオーバーにはじき返され、7対0でコールド負け。最後は、打たれるべくして打たれたって感じだった。

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今治西の投打にわたる非力ばかりが目に付いた試合だった。今治西に勝機があったとすれば、1回、2回のチャンスに得点を挙げることだった。そして、中盤、2番手矢野投手が高知の強力打線に対し何とか無失点で踏ん張っている間に、1点でも2点でも返し、試合の流れを変えたかった。

そして、7回裏、大野監督はマウンドに林投手を送ったが、決して結果論ではなく、この投手起用も疑問が残るところだ。先発した林投手、今日の調子は良くなかった。そればかりか、高知打線にどんピシャリのタイミングで強打されていた。最後の場面も、高知の打者は自信をもって林投手に襲いかかっていた。点差を考えても、他の選択肢はなかったのかと思われてならない。

今日の敗戦で、今治西のセンバツ出場は(ほぼ)なくなった。熊代世代、水安世代、大戸世代、日野世代と、4年連続センバツ出場を果たしてきたが、5年連続はならなかった。残念ではあるけれど、僕は今日のこの屈辱的な敗戦を前向きに捉えたい。

これで目標はただひとつ、夏の甲子園になった。昨年までは、センバツだ明治神宮だって目標が絞りきれないところもあったんじゃないかと思うが、今年は、目標をひとつに絞り込んで、そこにピークを持っていけるよう、冬の間にもう一度鍛え直してもらいたいと思う。修正なんてもんじゃない、もう一度最初からチームを作り直すくらいのことをしないと、全国はおろか、愛媛県内でも通用しない。今日の完敗は、そのためのスタートにするには絶好の機会だ。頑張れ今治西!!

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2010年10月23日 (土)

秋季四国地区高校野球今治西初戦突破

今日から始まった秋季四国地区高校野球大会、我らが今治西は第1試合で徳島県の小松島と対戦、苦戦の末、10対6で逃げ切り、初戦を突破した。

僕は今日は都合で応援にも行けず、試合経過情報もわからない状態で、落ち着かない一日だったのだけど、家に帰ってネットで見てみると、何とか初戦突破していて、まずはひと安心。

今の時点では試合内容の詳細はわからないのだけれど、今日の今治西は先発のエース林投手の調子がいまひとつだったようだ。また立ち上がり、まずい守備で先制されるなど、初戦の第1試合ということで、固さもあったのかもしれないが、今治西らしくない試合展開になってしまい、苦戦を強いられたようだ。

それでも中盤、一気に逆転し、最後は2番手の矢野投手が試合を閉めたようだ。

これで明日は高知県1位校の高知高校との対戦。昨年の決勝戦の再演となる。昨年の決勝戦は延長11回までもつれ込んだまさに雨中の死闘となり、最後は今治西が逆転サヨナラ勝ちで優勝を飾った。

明日の試合もハードな試合になりそうだが、今治西としては、苦戦した今日の試合内容を修正し、実力を出し切って向かっていってもらいたい。

明日は高松へ応援に行こうと思う。ガンバレ今治西!!

それから、もう1試合。松山商と明徳義塾との試合は、残念ながら8対1、7回コールドで松山商が敗れてしまった。県大会で勢いに乗った若いチームも、甲子園常連校の壁に阻まれたようだ。残念な結果だったけれど、松山商にとってはいい経験になったに違いない。

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2010年10月19日 (火)

秋季四国地区高校野球大会組合せ

10月23日(土)から始まる秋季四国地区高校野球大会の組合せが決まった。⇒組合せ表はこちら

組合せを見て最初に思ったことは、愛媛県勢3校にとってはいずれも厳しい組合せになったなぁってことだ。実際に相手チームの試合を見たわけではないのだけれど、事前の情報で強そうだと目されているチームと、ことごとく対戦するようになっている。

中でも、我が今治西は1回戦で小松島(徳島県3位校)と対戦。2回戦に進出すれば四国ナンバー1の呼び声高い高知(高知県1位校)との対戦と、強豪校との対戦が続く。

もっとも、四国大会までくればどのチームと対戦しようと、それなりに強いチームであるわけだし、センバツへ出場しようと思えば、いずれは突破しなければならないライバルだ。組合せがどうこうではなく、とにかく1回戦から自分たちの持てる力のすべてを出し切って向かっていくだけだ。

四国ブロックのセンバツ出場枠は2校+α。当確を得るためには、決勝戦まで勝ち進まなければならない。このところ連続してセンバツ出場を果たしている今治西。厳しいブロックを勝ち上がって、5年連続センバツ出場を勝ち取ってもらいたい。

そして、同じく愛媛県代表の新田、松山商にもセンバツ出場を目指して大活躍を期待したい。

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2010年10月 4日 (月)

秋季高校野球愛媛県大会概括

2010年秋季高校野球愛媛県大会は、優勝新田、準優勝今治西、3位松山商の結果で終わった。僕は、応援している今治西の試合を中心に、1回戦から決勝戦まで4日間で8試合を観戦した。

その感想としては、今年の秋季県大会は、戦前に言われていたように、飛び抜けたチームがなく、実力が拮抗したチームばかりだったように思う。秋のこの時期には、当然、完成されたチームはまだないわけで、例年、混戦模様にはなるけれど、今年は例年以上に各チームの実力が伯仲していた。

その分、試合は1回戦から競り合った試合が多く、観戦する側にとっては見応えのあるおもしろい試合が多かった。

そんな中で、優勝した新田はやはり頭ひとつ、ふたつ抜き出ていた。強力打線と堅実な守備にそこそこ安定した投手力を有し、チームとしての総合力が高かった。四国大会でも充分に勝ち上がっていけるレベルの実力だと思う。

その新田に加え、準優勝の今治西、3位の松山商、愛媛代表の3校は、チームカラーも違い、それぞれに魅力のあるチームだ。四国大会でも大いに活躍し、来春のセンバツへの出場を勝ち取ってもらいたい。

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2010年10月 3日 (日)

秋季高校野球愛媛県大会決勝

坊ちゃんスタジアムで、秋季高校野球愛媛県大会の決勝戦を観戦してきました。第1シード新田と第2シード今治西の激突は、時折雨の降る中、延長戦にもつれ込み、死闘の末、新田高校が10対4で今治西を破り優勝した。

【決勝戦 新田10-4今治西】

<↓両チームの先発オーダー>

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今治西にとっては、まさに大野監督がエース林投手と心中したゲームだった。先発は昨日、延長13回、200球以上を投げ抜いた林投手。今日の決勝戦も林投手に託され、昨日以上のナイスピッチングで、新田との大接戦を演じた。延長11回、最後は力尽きて大量失点でマウンドを降りたが、最後までガッツあふれる力投を続けた。エースがこれだけ力投して勝てなかったのだから、今治西にとっては仕方のない敗戦だったように思う。

そういえば、今朝、僕が坊ちゃんスタジアムへ入るときに、スタジアムの周りをひとりでランニングしていた林投手が「おはようございます」とあいさつしてくれたので、「林君、今日も頑張れよ!」って声をかけると、「はいっ!!」って元気良く返事をしてくれたのだけど、その言葉通りの頑張りを見せてくれた。

今日の林投手は、立ち上がりから昨日の試合の後半のように力を抜き、コントロール重視のピッチングだった。1回を無難に切り抜けると、2回表、1死後に6番田中選手にレフト前ヒットを打たれ、送りバントの後、8番眞木選手にレフトオーバー2塁打を打たれ1点先制を許す。また、4回表には、先頭打者の5番中川選手にレフトスタンドにソロホームランを打たれ、2点目。

<↓力投する今治西林投手>

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いっぽう、新田の先発は背番号8サウスポーの日野投手。ストレート、変化球を低目にコントロール良く投げ分け、左打者の多い今治西打線からはなかなか快音が聞かれない。ようやく4回裏、5番見乗選手、6番末廣選手、7番伊藤選手の3連打で1点を返し、2対1と追い上げる。

<↓新田先発日野投手>

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しかし、6回表、ヒットや四球で2死満塁のピンチを迎えると、代打池谷選手にセンター前2点タイムリーを打たれ、4対1と突き放される。

直後の6回裏、新田は1年生投手の柚山投手をマウンドに送る。今治西打線は、先頭の6番末廣選手がレフト前ヒットで出ると、送りバントで1死2塁。次打者が振り逃げと悪送球で1死2、3塁のチャンス。ここで9番林選手がセンターに大きな犠牲フライでまず1点を返す。なおも2死3塁で、1番有友選手がセンター前に落ちるしぶといタイムリーで2点目、4対3と追い上げる。

すると今治西の林投手は、低目にていねいなピッチングを続け、7回、8回と新田打線を三者凡退に切り、チームの追撃ムードを盛り立てる。これぞエースの働きだ。

8回裏、今治西は先頭の7番伊藤選手が3塁前セーフティバントが内野安打となり出塁。送りバントで2進の後、打席には再び9番林選手。林選手はセンターオーバーのタイムリー2塁打を放ち、ついに4対4の同点に追いつく。なおも逆転のチャンスが続くが、ここは新田の柚山投手に後続を抑えられ、同点どまり。

<↓同点タイムリーを放つ今治西林選手>

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林投手が9回表の新田も三者凡退に仕留めると、試合の流れはいっきにサヨナラのムードが盛り上がる。9回裏の今治西、先頭の3番谷岡選手が四球で出ると、4番合田選手は送りバントで2進。ここで当たっている5番見乗選手の打球は左中間の真ん中に。サヨナラ勝ちと思った。しかし、これを新田のレフト加藤選手が好捕。本塁に帰ってきていた2塁走者もアウトで無得点。新田の素晴らしい守備がサヨナラを防ぎ、このワンプレイで試合の流れが変わり始めた。

<↓好投する新田1年生の柚山投手>

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10回表、新田は先頭打者がエラーで出ると、2四球で1死満塁の大きなチャンス。6番田中選手の打球は強いサードゴロ、これは本塁封殺で2死満塁。7番日野選手も強い打球をショートに打ち返すが、ここも今治西ショート有友選手が守り抜き、無失点で切り抜ける。

1死満塁のピンチを無失点で切り抜けたことで再び今治西のムードが盛り上がる。10回裏、エラーと四球で2死1、2塁と再びサヨナラのチャンス。しかし、1番有友選手はサードゴロに倒れる。新田の柚山投手は尻上がりに調子が良くなっていく。

今治西が2度のサヨナラ勝ちのチャンスを逃した後、11回表の新田、先頭の8番眞木選手にレフトフェンス直撃の3塁打を打たれる。次打者のショートゴロがエラーとなり、無死1、3塁とピンチが広がると、今治西ベンチは次打者敬遠で無死満塁策。林投手の力投が続くが、2番柴選手に3塁線を抜かれ2点タイムリー2塁打で6対4と勝ち越される。

この一打で、林投手の気持ちが折れてしまった。その後、新田打線にヒットや暴投、さらには内野エラーもからんでさらに4失点、10対4と一気に試合を決められてしまった。最後はマウンドを降り、矢野投手がようやく新田の攻撃を切った。

11回裏、今治西は2死から4番合田選手が右中間を破る2塁打で、4番打者の意地を見せたが、反撃には至らず。2日連続の延長戦は、最後、思わぬ大差で決着が付いた。

今治西林投手は投打にわたり本当によく頑張った。特にピッチングでは、まさにエースの意地を見せた。死力を尽くして力投する姿に胸を打たれた。最後、マウンドを降りるときには、スタンドから大きな拍手が起こった。今治西にすれば、力投を続けるエース林投手を援護できず、2度のサヨナラのチャンスで試合を決められなかったことが敗因だろう。

逆に新田は、2番手の柚山投手の踏ん張りが勝利を呼び込んだ。そして、パンチ力のある強力打線と固い守備は前評判どおりで、総合力の高さはさすがだった。

【3位決定戦 松山商7-6宇和島東】

決勝戦に先立って行われた松山商と宇和島東の3位決定戦は、もつれにもつれたシーソーゲームとなったが、最後は底力と集中力を見せた松山商が7対6で宇和島東を破り、四国大会への出場を決めた。

<↓スターティングメンバー>

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宇和島東先発赤松投手、松山商先発堀田投手とも、それなりにいいピッチングだったが、試合は序盤から点の取り合いになった。途中、宇和島東は中川投手に、松山商は高木投手に交代し、5回を終わって4対4の同点。両チームが一歩も譲らない互角の接戦となった。

6回裏、宇和島東は再びマウンドに上がった松山商の堀田投手を攻める。疲れが見え、球速が落ちてきた堀田投手から3番本山選手、4番中川選手の連打で2点を上げ、6対4と勝ち越し、これで勝負あったかに見えた。

しかし、直後の7回表、松山商は四球やエラーで1死満塁と逆転のチャンス。ここで再びマウンドに赤松投手が上がるが、赤松投手が制球を乱し、押し出しの2四球で2得点し、6対6の同点に追いつく。続く1番高木選手のセンター前タイムリーで6対7と逆転に成功する。

そして、8回、9回と堀田投手が力投し、そのまま逃げ切った。

<↓力投した松山商堀田投手>

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3時間30分に及ぶ大接戦だった。両チームともに総力戦となったが、最後に勝敗を分けたのは、集中力の差だったように思う。松山商の重澤監督は、長時間におよぶ熱戦で、注意力が散漫になりかねない状況下、ずっと「集中、集中」とベンチから檄を飛ばし続け、攻撃中、相手捕手のちょっとした落球を見逃さず、ランナーが進塁し、チャンスを広げるなど選手たちがそれに応えた。この集中力が勝敗を決したように思う。

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2010年10月 2日 (土)

秋季高校野球愛媛県大会準決勝

坊ちゃんスタジアムで秋季高校野球愛媛県大会準決勝の2試合を観戦してきました。第2試合では、今治西高校が宇和島東高校と対戦し、延長13回の大熱戦の末、3対2でサヨナラ勝ちし、明日の決勝戦への進出を決め、同時に四国大会への出場を決めた。

【第2試合 宇和島東2-3今治西】

第2シードの今治西と宇和島東の対戦は、予想通りの大接戦となった。前半戦は宇和島東が主導権を握り優位に試合を運んだが、中盤から後半に今治西が追い上げ、最後は1点を争う試合が延長13回にまでもつれ込み、底力を見せた今治西がサヨナラ勝ちした。今日の試合の勝因は、何といっても延長13回を投げ切った今治西先発の林投手の粘り強い力投に尽きる。

<↓両チーム先発オーダー>

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今治西先発の林投手、今日は制球に苦しんだ。球速は最高128kmまで戻ってきたが、高目に抜ける球が多く、低目にボールが決まらない。四球を出しながらも何とか1回、2回は無失点で切り抜けたが、3回表、1死後から連続を含む3四球で2死満塁のピンチを作ると、次打者には押し出しの四球で1点を失う。

<↓延長13回を投げ抜いた今治西林投手>

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いっぽう宇和島東の先発は1年生注目の中川投手。僕は初めて見るのだけれど、体格はいいし、投球フォームもまとまっていて、いいボールを投げ込んでいた。最速は138km、130km台の速球は威力充分だ。

<↓好投した宇和島東先発中川投手>

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前半戦、今治西打線は、この中川投手にほぼ完璧に抑え込まれる。1回から3回まで毎回、四死球でランナーを出すが、3回とも併殺打でチャンスをつぶされる。5回途中までノーヒットに抑え込まれる。ようやく5回裏、2死から7番伊藤選手がライト線に初ヒットとなる2塁打を打った。

5回を終わった時点で1対0と宇和島東が1点をリードし、試合の流れは完全に宇和島東側にあった。攻撃では3併殺、守りでは4四球で押し出しの1失点と、今治西にとっては非常に苦しい試合展開となった。

6回表には、今治西林投手が先頭打者を四球で出すと、送りバントと内野ゴロで2死3塁。続く8番山内選手のサードへのゴロが内野安打となり、宇和島東が2対0と今治西を突き放す。先頭打者を四球で出しての失点と、最悪のパターンで追加点を許し、試合の流れはさらに宇和島東へと傾く。

しかし今治西は6回裏、先頭の1番有友選手が四球で出ると、宇和島東はエースの赤松投手をマウンドに送る。今治西は、2番池内選手が送りバントでランナー2塁に進めた後、3番谷岡選手がショートへの内野安打で続き、1死1、3塁とチャンスを広げる。続く4番合田選手の内野ゴロが併殺崩れとなる間に1点を返し、2対1と追い上げる。

<↓宇和島東2番手赤松投手>

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さらに8回裏、先頭打者の代打石丸選手がヒットで出ると、送りバントと内野ゴロで2死3塁のチャンス。ここで5番見乗選手が初球をレフト線に打ち返し、タイムリー2塁打で2対2の同点に追いつく。

<↓同点タイムリーの今治西見乗選手>

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試合はその後、今治西林投手、宇和島東赤松投手の互いに一歩も譲らない力投が続き、そのまま延長戦へと突入する。延長戦になると、両チームともに四死球やヒットでランナーを出すが、後続が打ち取られ、得点できない。延長戦は13回までもつれ込む。

13回の表を無失点で抑えた今治西は、13回裏、先頭打者の4番合田選手が1塁ゴロエラーで出塁すると、5番見乗選手もセンター前にポトリと落ちるヒットで続き、無死1、2塁のチャンス。6番林選手が送って1死2、3塁とサヨナラのチャンスを広げると、宇和島東は次打者7番末廣選手を敬遠して満塁策。ここで8番伊藤選手はライトオーバーのヒットを放ち、3対2で劇的なサヨナラ勝ちを決めた。

今治西林投手は制球が定まらず苦しいピッチングが続いたが、13回をよく投げ抜いた。後半から延長戦にかけては力を抜いた投球が有効に決まりだし、打たせて取るピッチングで宇和島東にチャンスを与えなかった。

いっぽう宇和島東は先発の中川投手のピッチングが良かった。今治西はほぼ完璧に抑え込まれていただけに、あのまま続投されると逆転できなかったかもしれない。

ほとんど負けかけていた試合を、耐えて粘って逆転勝ちに持っていった今治西の底力はやはりなかなかのものだ。

【第1試合 新田3-2松山商】

第1試合では、第1シードの新田と松山商が対戦、後半に1点を競い合う接戦の末、新田が3対2で松山商を破り、決勝戦への進出と、四国大会への出場を決めた。

<↓両チーム先発オーダー>

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新田の先発は中川投手。最速129kmのストレートがよく走り、90km台のスローカーブを混ぜた緩急の投球が有効だった。前半戦、松山商打線から凡打の山を築く。

<↓新田先発中川投手>

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松山商の先発は堀田投手。堀田投手もストレート、スライダーとも低目によく制球され、失投のない安定したピッチングで新田打線を抑えた。

<↓松山商先発堀田投手>

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両チーム無得点で迎えた5回裏、新田は2死から内野ゴロエラーでランナーを出すと、3番金澤選手がライト前ヒットで2死1、3塁の先制チャンス。4番細川選手が死球で2死満塁とチャンスを広げ、5番池谷選手が二遊間を破る2点タイムリーで先制する。

<↓注目の新田4番細川選手>

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しかし、松山商は直後の6回表、先頭打者の1番高木選手がライト線への2塁打で出ると、2番西森選手もライト前ヒットで続き、無死1、3塁のチャンス。3番堀田選手の打席、ピッチャーの1塁けん制悪送球で1点を返す。堀田選手が打ち取られ、1死3塁となったところで、4番北川選手がスクイズを決め、2対2の同点に追いつく。

その後、両チームの投手が踏ん張り、ゲームは後半戦で1点を競い合う展開に。新田は7回からマウンドに柚山投手を送る。

<↓新田二番手柚山投手>

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新田は8回裏、先頭打者が死球で出ると、送りバントで2進。その後、2死3塁として7番加藤選手が二遊間を破るヒットで1点取り、3対2と勝ち越し、そのまま逃げ切った。

第1位シードの新田相手に、1年生主体の松山商はよく頑張っていい試合に持ち込んだ。どちらが勝ってもおかしくないような試合は、最後、打力に勝る新田が松山商を退けた。

これで明日は松山商と宇和島東の3位決定戦と新田と今治西の決勝戦の2試合が行われることになった。天気がちょっと心配だけど、どちらも素晴らしい試合を期待したい。

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2010年9月26日 (日)

秋季高校野球愛媛県大会準々決勝

西条市ひうち球場で、秋季高校野球愛媛県大会準々決勝の2試合を観戦してきました。

【第1試合 東温5-7今治西】

第1試合では、第2シードの今治西が、初回から試合の主導権を握り、苦しみながらも東温の粘りを振り切り、7対5で勝った。

<↓両チーム先発オーダー>

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今治西の先発は昨日に続いて矢野投手。1回表の東温を2三振を含む三者凡退に抑え、立ち上がりは昨日以上の好調ぶりだった。

東温の先発はエース加藤投手。左サイドスローから低目にキレのあるボールを投げ込んでいた。

<↓東温加藤投手>

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1回裏、今治西は1番有友選手が死球で出ると、2番池内選手の送りバントで2進。当たっている3番谷岡選手のショート内野安打で1死1、3塁とすると、4番合田選手はレフトへ犠牲フライで1点先制。続く5番見乗選手はレフトフライを打ち上げるが、これがエラーとなりさらに1点追加。今治西が初回に2点を挙げ、試合の主導権を握った。

今治西は2回裏、先頭打者が四球で出ると、次打者が送りバントで1死2塁の追加点のチャンス。1番有友選手がレフト前ヒットで1死1、3塁とさらにチャンスを広げると、2番池内選手がスクイズで3点目。3番谷岡選手は四球で2死1、2塁。ここで4番合田選手がセンター前にタイムリーを放ち、4点目。

<↓レフト前ヒットの今治西1番有友選手>

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<↓スクイズを決める今治西2番池内選手>

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<↓タイムリーを放つ今治西4番合田選手>

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今治西の矢野投手は3回表の東温も三者凡退に打ち取り、試合の流れは完全に今治西。このままコールドゲームで決着がつきそうなほどの勢いだった。

しかし、その流れを東温の加藤投手がくい止めた。3回裏の今治西、1死3塁の追加点のチャンス。ここで加藤投手は後続をぴしゃりと切り、今治西の勢いを断ち切った。加藤投手は、立ち上がりは制球が今ひとつだったが、徐々に調子を上げ、左サイドスローから低目の両コーナーを突き、今治西の左打線を封じ込める。

すると東温は4回表、連続内野安打の後、送りバントで1死2、3塁のチャンス。次打者がセカンドゴロの間に、まず1点を返す。

続く5回表、東温は四死球などで2死1、3塁のチャンスを作ると、今治西はマウンドに林投手を送る。しかし、パスボールで1点を挙げ、2対4と追い上げる。

<↓今治西林投手>

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東温の加藤投手が今治西の左打線を封じ込める間に、東温打線もじりじりと追い上げ、5回を終わった時点では東温のムードが盛り上がり、すっかり東温ペースになった。

何とか流れを取り戻したい今治西は6回裏、1死から2番池内がレフト前にポトリと落ちるラッキーな2塁打でチャンスを作ると、3番谷岡選手のセンター前にタイムリーで1点を追加。さらに4番合田選手は足を見せ、3塁線へのセーフティバントが内野安打となり1死1、2塁。続く5番見乗選手もセンター前タイムリーで6点目。2死となった後、7番伊藤選手も3塁線へのセーフティバント内野安打で7点目。追加点が欲しかった今治西が、連打と機動力で3点を挙げ、7対2と引き離し、再び試合の流れを掴んだ。

<↓タイムリーを放つ今治西5番見乗選手>

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しかし、東温の投手陣も踏ん張った。7回以降、加藤投手が今治西の左打者のタイミングをはずして凡打に打ち取ると、、右打者に対しては、右サイドスローの吉本投手に交代し、同様にタイミングをはずす投球で凡打に打ち取る。左打者と右打者で左右の投手が交互に投げる継投で今治西に追加点を許さない。

<↓東温吉本投手>

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今治西は8回表のマウンドには中内投手を送り、3人で切り抜けると、9回表のマウンドには昨日大活躍した伊藤投手をマウンドに送る。しかし、今日の伊藤投手は低目に投げ込むものの、ストライクが決まらず苦しい投球になる。

<↓今治西中内投手>

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先頭打者を2塁打で出した後、四球を与え、2死まで行くが1、2塁で9番光田選手の止めたバットに当たった打球がセンター前のタイムリーとなり1点を返される。次打者を四球で2死満塁とピンチを広げると、2番辰本選手にレフト前2点タイムリーを打たれ、5対7と2点差に迫られる。今治西はたまらず投手交代。林投手がふたたびマウンドに上がり、次打者を打ち取りゲームセット。7対5で逃げ切った。

9回、東温の粘り強さは素晴らしかった。逆に今治西にしてみれば、取られてはいけない9回の3点だった。今治西は、東温の左右の両サイドスロー投手を打ちあぐね、最後まで苦しい試合運びを迫られた。それでも、苦しみながらも取るべき場面ではしっかり得点を挙げ、負けない野球はさすがの強さだった。

今治西はこれでベスト4。5年連続のセンバツへ向け、勝負はこれからだ。

【第2試合 松山商業5-2帝京第五】

第2試合は松山商業が第4シードの帝京第五に挑んだ試合。前半戦、我慢に我慢を重ねた松山商業が、中盤に逆転、終盤に突き放す展開に持ち込み、5対2で帝京第五に逆転勝ちした。

<↓両チーム先発オーダー>

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松山商業の先発は連投の堀田投手。立ち上がりから安定した投球を見せていた。

帝京第五の先発は、エースの井上投手。サウスポーから球威のあるストレートを気迫で投げ込んでいた。

<↓帝京第五井上投手>

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試合は前半は帝京第五のペース。帝京第五の各打者は鋭い振りで速い打球を遠くに打ち返していた。また守備も良く鍛えられていて、ファインプレイで松山商業にチャンスを作らせない。

2対0と2点をリードした帝京第五の5回表、2死3塁と追加点のチャンス。ここで松山商業の重澤監督は守っている選手たちに、「ここを抑えたら、流れが来るからな」って大きな声で檄を飛ばす。それに応え、松山商業はここを無失点で切り抜ける。

直後の5回裏、松山商業は8番山中選手がセンター前ヒットで出ると、次打者が送りバント。これを帝京第五は好フィールディングで併殺。帝京第五の堅守が松山商業のチャンスを断ち切ったかに見えた。しかし、帝京第五の井上投手は力が入りすぎたのか制球を乱し、2死から2者連続四球。ここで松山商業は3番堀田選手が右中間に2塁打を放ち、1点を返す。さらに4番北川選手も右中間に2点2塁打を放ち、3対2と逆転に成功した。松山商業の重澤監督の檄が見事に的中した。

<↓タイムリーを放つ松山商業3番堀田選手>

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<↓逆転タイムリーの松山商業4番北川選手>

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1点を追う帝京第五は7回表、無死から連打で1、2塁とし、次打者の送りバントで1死2、3塁と一打逆転のチャンス。3番近藤選手の打球はレフト前にふらりと上がるフライ。これをレフト岡本選手がダイビングで好捕。飛び出した2塁走者もアウトで併殺。一瞬にしてチャンスが消えてしまった。

逆に松山商業は7回裏、2死から6番倉田選手がヒットで出ると、2者連続死球で2死満塁のチャンス。9番平岡選手は2死満塁カウント2-3から1、2塁間を破る2点タイムリーを放ち、5対2と帝京第五を突き放した。

<↓2点タイムリーの松山商業9番平岡選手>

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そして、松山商業がそのまま逃げ切り、5対2で第4シードの帝京第五を破り、ベスト4進出を決めた。

松山商業は先発9人中7人が1年生という若いチーム。今日は、相手ペースの前半戦を耐え抜き、中盤から終盤に一気に勢い付き、見事な逆転勝利をつかんだ。若いチームだけに一度勢い付くと止まらない。準決勝も楽しみなチームだ。

帝京第五は、投攻守にわたりよく鍛えられたチームだ。打球は鋭く、守備は球際に強い。冬場に鍛えられるとさらにレベルアップしそうだ。

【番外編】

午前中、西条市ひうち球場からは、堂ガ森、ニノ森、石鎚山と連なる石鎚連峰がよく見えていました。見慣れた松山側から見るのとは反対側になりますが、登攀意欲をそそられます。

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2010年9月25日 (土)

秋季高校野球愛媛県大会1回戦

今治市営球場で、秋季高校野球愛媛県大会1回戦の2試合を観戦してきました。今治市営球場での県大会は今日一日。しかも注目の2カードということで、内野席には多くの観客がつめかけていた。

【第1試合 川之江2-5今治西】

第1試合は、第2シードの今治西が、1回戦屈指の好カードと言われた川之江高校と対戦し、手に汗握る熱戦の末、5対2で勝ち、明日の準々決勝への進出を決めた。

<↓今治市営球場の手書きのスコアボードでスタメン紹介>

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今治西の先発投手は背番号10の矢野投手。先日の東予地区予選で大当たりの谷岡選手を3番に上げ、3番を打っていた末廣選手を6番に据えるなど、打順の入れ替えがあった。また、先発ではないものの、背番号19の林投手が1回からブルペンで気合いを入れた投げ込みをしていて、いつでも登板できるようにスタンバっていた。

川之江の先発は注目のエース大西翼投手。最上級生になり、貫禄充分のマウンド姿だ。

<↓川之江先発のエース大西翼投手>

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1回の表、今治西は打順の入れ替えがいきなり奏功する。簡単に2死を取られた後、3番に上がった谷岡選手がレフト前ヒットで出塁すると、次代者4番合田選手の打席ですかさず2盗を決め、2死2塁の先制チャンス。ここで合田選手はレフト線に2塁打を放ち、1点先制。続く5番見乗選手、暴投と四球で2死1、3塁。次打者6番末廣選手の打席、またしても暴投で1点追加。さらに暴投でランナーが3進するも、ここは打者が打ち取られ2点で終了。

2死から3番、4番の機動力と長打で先制した今治西の攻撃は見事だった。これに動揺したのか、川之江の大西投手が1イニングで3つの暴投と乱れ、2点目が入ったことが今治西にとっては大きかった。逆に川之江にとってはこの2点目が痛かった。

<↓3番にすわり今日も大活躍の今治西谷岡選手>

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今治西の先発矢野投手は、サイドスローからの速いストレートが良かった。1回裏の川之江を三者凡退に切り、上々の立ち上がりを見せる。

<↓今治西先発の矢野投手>

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2回表、今治西は安定感に欠ける川之江の大西投手を攻め立てる。先頭の7番伊藤選手が左中間を破る2塁打で出ると、8番福岡選手が送りバントで1死3塁の追加点のチャンス。9番矢野選手が四球で1死1、3塁。ここで1番キャプテンの有友選手。スクイズもあるかと思われたが、強打してショートゴロ。ダブルプレイで追加点の大きなチャンスをつぶしてしまい、今治西に傾いていた試合の流れが変わり始める。

2回裏、川之江は先頭の4番大西悠選手がライト前ヒットで出塁。次打者が送りバントを決め1死2塁。今治西の矢野投手は次打者を三振に仕留め、2死までこぎつける。しかし、続く7番高橋選手にしぶとくセンター前にはじき返され、1点を返される。

これで試合の流れは川之江に傾き始める。大西投手は低目に威力のあるストレートが決まりだし、今治西打線を封じ込める。そして、3回裏、川之江は1死からヒットと送りバントで2死2塁と同点のチャンス。ここで今治西は投手を交代。マウンドに背番号19の林投手を送った。林投手は次打者を打ち取り、一打同点のピンチを切り抜ける。

<↓今治西林投手>

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4回表、今治西は7番伊藤選手、8番林選手が連続四球で無死1、2塁のチャンス。9番矢野選手が送りバントで1死2、3塁とすると、1番有友選手がセンターに飛距離充分の犠牲フライで1点追加。今治西にとっては、試合の流れを失いかけたところで、ノーヒットで追加したこの1点が最後まで大きな意味をもった。一方、川之江にとっては結果的にこの1点が命取りになってしまった。

3対1、今治西が2点リードで迎えた7回裏の川之江。1死から1番山野選手が四球で出ると、2番篠原選手が見事にランエンドヒットを決め1死1、3塁。ボールが高目に浮き、制球に苦しむ今治西林投手は、続く3番川上稔選手にレフト前にはじき返され1点を失い、3対2と1点差。なおも1死2、3塁と一打逆転のピンチ。

ここで今治西はマウンドに背番号11、サウスポーの伊藤投手をマウンドに送る。伊藤投手は非常に度胸のいいピッチングで、左打者二人に対してスライダーを投げ込み、大ピンチを2者連続三振の快投で切り抜けた。この試合の勝因は、この場面での伊藤投手の快投に尽きると思う。

試合はその後、両チームともに緊迫した場面の連続で9回を迎える。

3対2と1点差に詰め寄られた今治西は9回表、1死からエラーでランナーが出ると、続く1番有友選手が左中間を破る2塁打を放ち、貴重な貴重な1点をたたき出した。次打者が送りバントで2死3塁。続く3番谷岡選手がレフト前にタイムリーを放ち、ダメ押しともいえる5点目。当たっている谷岡選手を3番に起用したこと、そして、2死になってもランナーを3塁に進めた今治西のベンチワークが見事に的中した場面だった。

そして、今治西の林投手が9回裏川之江の攻撃を三者凡退に抑え、今治西が5対2で川之江を破った。

結果的には5対2というスコアになったが、今治西と川之江のチーム力は非常に拮抗していて、両チームが互角に攻防しあうナイスゲームだった。しかし、最後は今治西が底力を見せ、川之江を振り切った試合だった。

復活をかざった今治西の林投手は、やはり頭ひとつ飛び抜けた存在感を示していた。今日は球威と球速は良かったが、最後まで制球が定まらず、四球が多かったことが次戦の課題だ。

川之江の大西投手もさすがのピッチングだった。低目にズバッと投げ込むストレートは威力満点で、高校生ではなかなか打てないだろう。最後まで力投を続けたが、前半戦の暴投や四球による失点が痛かった。

<↓豪快なスイングで注目の川之江6番水野選手>

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【第2試合 今治工業1-4松山商業】

第2試合は、今治工業と松山商業の注目の一戦。

<↓スタメン>

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今治工業の桑名投手、松山商業の堀田投手が互いに一歩も譲らない投手戦を演じ、この試合の1点を争う緊迫した好ゲームになった。

<↓今治工業エース桑名投手>

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<↓松山商業エース堀田投手>

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今治工業の桑名投手を打ち崩せない松山商業は、1対0と今治工業に1点をリードされた5回裏、2死から四球でランナーが出ると、9番平岡選手がレフト前ヒットで続き1、2塁。続く1番高木選手が見事にレフト前にタイムリーを放ち1対1の同点に追いつく。なおも2死1、3塁と逆転のチャンスが続くが、ここは今治工業の桑名投手の巧みな牽制球で1塁走者タッチアウト。同点止まりだったが、2死からの連打での同点は見事だった。

続く6回裏の松山商業、ヒットで出た先頭打者を送りバントで2塁に進め、4番北川選手がライト前にヒットを放つ。勝ち越しかと思われたが、ここは今治工業がよく守り、2塁走者が本塁タッチアウトで得点ならず。緊迫した場面だ。

両チームが互角にぶつかり合い、試合は終盤に1点を競い合う展開に。

1対1の同点で迎えた7回裏の松山商業、2死から9番平岡選手がレフト前ヒットで出ると、すかさず2盗。2死2塁から1番高木選手が左中間に2塁打を放ち、ついに松山商業が1点を勝ち越した。続く2番西森選手もレフトオーバーの連続2塁打で、3点目。勢いに乗る松山商業は、続く3番堀田選手も三週間を破り、ダメ押しともいえる4点目。またもや2死からの連打で大きく勝ち越した松山商業の粘り強さ、集中力はたいしたものだ。

<↓勝ち越し打の松山商業1番高木選手>

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松山商業は、8回からはマウンドに高木投手が上がり、2イニングスを無失点に抑え、松山商業が今治工業を4対1で破った。

今治工業の桑名投手は、小柄な体格からサイドスローで投げるボールが低目にうまくコントロールされ、松山商業の打者をうまく打ち取っていた。また、牽制球は野手との呼吸も抜群で、何度もピンチの場面を切り抜けていた。

松山商業の堀田投手は、球速もあり、コントロールも良く、今日はとても安定していた。2番手の高木投手の好投も光った。

このところチームカラーが大きく変わってきた両校の対戦は、見ていてしびれるような好ゲームだった。

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